こんにちは。『ろうじん』と申します。
今回も前期に引き続き最終レート2000↑&最終2桁を達成することができたので構築記事を書きたいと思います。
今期は最終日の前々日が土日ということもあり、最上位を狙えるチャンスは今月が最後かもしれないので気合いを入れてポケモンと向き合いました。
毎シーズン違う禁止伝説を最終日に使用するという謎ルールが自分の中で出来上がっていたため、今回は『黒バドレックス』を使用して最終日を迎えました。
今後このポケモンを軸にする方の参考になりましたら幸いです。
定期的にランクバトル生配信や初心者向けの解説動画も投稿しています。
最近は配信の方も結構気合い入れてやっていまして前期はシーズン通して1桁~2桁順位台で配信をやってました。
よければ覗いてみてください。
最終53位 Toxic Sing 黒バドヒドラッキー
構築経緯
シーズン序盤~中盤、生配信を通して前期使用構築の『重力ラキダイナ』を使用し、1桁~2桁順位で戦えていた。
しかし、終盤で『みがわり日食ネクロズマ』や『クレセザシアン』と言った基本選出に『エスパー+鋼』が入った構築があまりにも多く、環境的に逆風の『ムゲンダイナ』軸をあえて使用し続ける理由は無いと判断し、それらに一貫の取れる『①黒バドレックス』から構築を組み始めることにした。
次に黒バドレックスの弱点である霊技を無効にする無を構築内に採用したかったため、前期の『重力ラキダイナ』で使用感の良かった『②ラッキー』を採用し、無霊で補完を取る。
ここまで両ウーラオスやエースバーン等の格闘+αの範囲を持つポケモンに対してあまりにも無力であるため、それらをまとめて誤魔化せる万能物理受けとして『③ドヒドイデ』を採用。(ドヒドラッキーの数値受けサイクルが完成。)
上記の3体のサイクルでは『黒バドレックス』ミラーや未だ『悪ウーラオス』の明確な回答になっていないため、2体以上の並びでそれらを解決しようと考えた。
そこで『先行とんぼがえり+ドヒドイデ』に繋ぐ動きで全ての型の両ウーラオス対応できると言うことを思い付き、『④悪ウーラオス』を採用。悪ラオス+ラッキーの2体で黒バドレックスミラーの回答も作れる。
ここまで浮いている悪タイプ入りの受けサイクルが厳しく、ラッキーの『じゅうりょく』と共に一貫の作れる地面枠として『⑤ランドロス』を採用。同時にドヒドラッキーが苦手な地面と電気の一貫を切る。
上記5体ではサイクルに寄せ過ぎており、相手の展開に対しての切り返し手段が乏しい。
加えて草タイプが一貫しており『ゴリランダー』にやや隙を見せやすい構成となっているため、それらの構築の穴をまとめて埋めれる補完枠として『⑥ウルガモス』を採用。『きあいのタスキ』で採用することで対面駒にもなれる。
以上で構築が完成した。
コンセプト
①ドヒドラッキーを主軸とした数値受けサイクルを構築の軸とする。
②『どくびし』や『うたう』による状態異常を絡めて相手視点見え辛い崩しのプランを押し付ける。
③受け一辺倒な後手に回るサイクルを形成せず、『攻め駒』による補助も織り交ぜて『受け駒』の性能を引き上げる。(受けと攻めの両立)
④サイクルだけではなく『対面選出』が可能な受けサイクルを構築する。
⑤可能な限り択を解消した黒バドレックス軸を組む。
受けサイクルとは
毎度受けサイクルや受けループのの定義について意見がわかれるので自身で完結させておこうと思います。
(私見なので真に受ける必要は無いです。一プレイヤーの定義とお考えください。)
上記の図のようにサイクル構築はまず『攻め』と『受け』に派生します。
派生した『受け』寄りのサイクルを『受けサイクル』と定義し、そこからまた『受けループ(純正)』と『受け攻めサイクル(スイッチ)』に派閥が分かれると考えて貰えればわかりやすいかと思います。
なので今回私が組んだ『黒バドヒドラッキー』は『受けサイクル』の中の『受け攻めサイクル(スイッチ)』に分類される構築パターンだと捉えてください。
※攻めサイクル(有限)でも回復ソースを持った『サンダー』等が採用されていることがほとんどですが構築の軸が『攻め』か『受け』どちらを主軸としているかによって『攻めサイクル』と『受けサイクル』の定義が分かれるかと思います。
今回の『黒バドヒドラッキー』の場合はコンセプトで述べた通り、『①ドヒドラッキーを主軸とした数値受けサイクルを構築の軸とする。』なので『受けサイクル』に分類できると言えます。
『ラオスサンダーノラゴン』等の『攻めサイクル』は『攻め』で相手を崩すことを主軸としているため、サンダー等の回復ソース持ちが構築内に存在した場合でも『攻めサイクル』と定義できます。
各個体紹介
メガネ黒バドレックス
技構成 |
アスラルビット |
サイコキネシス |
リーフストーム |
トリック |
持ち物 | こだわりメガネ |
特性 | じんばいったい (くろのいななき/きんちょうかん) |
性格 | おくびょう |
役割 | 対面駒/特殊AT/スイーパー/受け崩し |
選出率 | 1位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 0 | 0 | 0 | 252 | 4 | 252 |
実数値 | 175 | 81(0個体) | 100 | 217 | 121 | 222 |
C→毒状態のHDポリゴン2への乱数が変わるため振り切り。
S→最速ザシアンやミラー意識で最速
D→余り
一貫を作れば誰も止めることができない暴れ馬。
『ザシアンサンダートリトドン』、『ザシアンクレセドラン』、『ネクロランドレヒレ』、『ムゲンバンギカグヤ』等、このポケモンに薄い構築が多く環境への通りは非常に良かった。
このポケモンの特徴は圧倒的な素早さと命中安定の高火力と引き換えに4倍弱点が2つもあるという点にある。
加えてメインウェポンの霊超技のどちらともに無効タイプが存在するため、初手にポンッと出しても技が一貫しない。
このポケモンを使う上でまずケアしなければ行けない点がサブウェポンの『悪/霊技』であり、『ヒードラン』や『カプ・レヒレ』等の前で不用意に突っ張ることは許されない。
そのため、1サイクル目で後述する『ラッキー』や『ドヒドイデ』で相手の型を割り、2サイクル目でそれらのポケモンに対してこのポケモンが突っ張るかどうか判断する。
次にケアするべきは上から縛りをかけてくる『こだわりスカーフ』持ちだがこれらも後述する『ランドロス』の『特性発動順』や『先行交換か後攻交換か』などによって判別し、相手の持ち物をサイクルの中で割り出すことでケアが可能。
上記のようにこのポケモンはケアするべきものが多く、非常に繊細なポケモンだと言える。
『こだわりメガネ』で採用している理由は後述する『ドヒドイデ』や「ランドロス』の『どくびし/ステルスロック』を絡めることで『HD ポリゴン2』や『バンギラス』の受け出しを成立させないためである。
どくダメージ+眼鏡『サイコキネシス』×2で『HD ポリゴン2』が消し飛ぶ。
(毒菱撒いて目の前に通る技を打てばバンギラスだろうがポリゴン2だろうが問答無用で相手は沈む。)択の解消①
超技についてだが今回は『サイコショック』ではなく『サイコキネシス』を採用している。
理由は『メタモン』にコピーされた際に『ラッキー』が安定した引き先となり、『サイコショック』を採用した場合はコピーメタモン対面で引くか突っ張るかの択が発生してしまう。この択を解消するために今回は『サイコキネシス』と引き先になる『ラッキー』を同時採用した。択の解消②
『リーフストーム』は呼ぶ『バンギラス』や『悪ウーラオス』に対する明確な打点となり、H振りバンギラスを眼鏡リーフストームで乱数次第ではワンパンする程の火力が出る。
この技はバンギラス入りの受けループにも有効で相手の『カプ・ブルル』の『グラスフィールド』にただ乗りし、『リーフストーム』の火力を眼鏡と合わせて更に増強できる。
こちらの構築に後述する『悪ウーラオス』が入っている関係上、『ホウオウ』ループ側に『カプ・ブルル』の選出を強要することが可能。
受けループ側は後述する『ラッキー』の処理ルートをTODのみに頼っていることが多く、無限に後攻『うたう』を押せるため、合わせてこのポケモンの安全着地も無限に行える。その際、バンギラスの砂ダメージもグラスフィールドが味方してくれるため、有限のこのポケモンを半無限に展開できる。
『トリック』は後述する受け駒の詰め筋を増やすために採用。
重力ラッキー
技構成 |
タマゴうみ |
ちきゅうなげ |
うたう |
じゅうりょく |
持ち物 | しんかのきせき |
特性 | しぜんかいふく |
性格 | のんき |
役割 | サイクル駒/特殊受け/クッション/詰ませ |
選出率 | 2位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 156 | 0 | 252 | 0 | 100 | 0 |
実数値 | 345 | 25 | 62 | - | 138 | 49(0個体) |
HB→特化ウーラオスのインファイト確定耐え
S→後攻『うたう』で対面操作したいため最遅
構築の陰の要素その①
前期の『重力ラキダイナ』からの流用個体。
この個体については前期の記事を参照。
今回は主に『黒バドレックス』と無霊で補完を取り、『じゅうりょく+後攻うたう』で攻め駒の安全着地を狙う。
後述する『ドヒドイデ』ともタイプ面/数値面共に補完が取れている。
このポケモンは『催眠ゲンガー』や『催眠零度キュウコン』と異なり、受け駒に対して無限に催眠の試行回数を稼げるため、運だけパチンコポケモンではない。状態異常もリセット可能な最強の受け破壊ポケモンである。
毒菱HBドヒドイデ
技構成 |
ねっとう |
どくびし |
くろいきり (どくどく) |
じこさいせい |
持ち物 | ゴツゴツメット |
特性 | さいせいりょく |
性格 | ずぶとい |
役割 | サイクル駒/物理受け/クッション/詰ませ |
選出率 | 3位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 252 | 0 | 252 | 0 | 4 | 0 |
実数値 | 157 | 61 | 204 | 73 | 162 | 55 |
HB→物理受けが役割のためHB特化。
構築の陰の要素その②
主に『ザシアン』、『エースバーン』、『両ウーラオス』、『フェローチェ』等の物理ATをまとめて誤魔化す枠。
『ザシアン』に対して1回でも『ゴツゴツメット』を触れさせれば眼鏡『アストラルビット』圏内に入るため、『ワイルドボルト』で出落ちしても『黒バドレックス』が残っている限りゲームが続く。
『ワイルドボルト』を打たれた場合は大きく削れ、無い場合は単体で『ザシアン』を詰めていける。
後述する『悪ウーラオス』の先行『とんぼがえり』からこのポケモンに繋ぐことで全ての型の『両ウーラオス』を並びで対応できる。
①襷悪水ウーラオス→先行とんぼがえりからドヒドで数値受け
②スカーフ悪水ウーラオス→ドヒド素引きで数値受け
③鉢巻水ウーラオス→ドヒド素引きで数値受け
④鉢巻悪ウーラオス→先行とんぼがえりからドヒドでダメージ確認→鉢巻なら悪ラオス再度展開で上からインファ
上記の手順を踏むことで全ての両ウーラオスの型を確認しながら対応できる。
『どくびし』が『ポリゴン2』、『バンギラス』、『ブラッキー』等の黒バドレックスメタ枠を崩す上で重要な技となり、読み行動で『トリック』や『リーフストーム』を押さずとも一貫する場面で『アストラルビット』や『サイコキネシス』を自然と選択できるようになる。
『くろいきり』は前述した『ラッキー』と共に電気技の無い『ゼルネアス』を誤魔化せるため採用。
同時にバトン展開を始めとした展開構築への回答となる。
(『くろいきり』の枠は『どくどく』と交互で使用していたが『くろいきり』の方が展開構築に対して誤魔化しが効くため、このルールでは『くろいきり』の採用を推奨。)
終盤『後攻うたう ラッキー』を使用するプレイヤーが私以外にも複数存在したため、ラッキーに先行を取らせるように最遅に設定するのも良いかもしれない。
スカーフ悪ウーラオス
技構成 |
あんこくきょうだ |
インファイト |
ストーンエッジ |
とんぼがえり |
持ち物 | こだわりスカーフ |
特性 | ふかしのこぶし |
性格 | ようき |
役割 | 対面駒(サイクル駒)/物理AT/ストッパー/スイーパー |
選出率 | 4位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 0 | 252 | 4 | 0 | 0 | 252 |
実数値 | 175 | 182 | 121 | - | 80 | 163 |
S→90族/95族スカーフ意識で最速
黒バドレックスと受け攻め共に補完の取れたスイーパー。
黒バドレックスの4倍弱点をカバーでき、このポケモンが呼ぶ『HBサンダー』は『黒バドレックス』で崩すことが可能。有利対面で『とんぼがえり』を選択し、サンダーと黒バドレックスを上手く対面させることで1ターンで試合が決まることも少なくは無い。
『とつげきチョッキ』+悪霊技や『きあいのタスキ』、『ミミッキュ』と言った行動保証のみで黒バドレックスを対策している構築はこのポケモンの先行『とんぼがえり』で突いた上で後続から『黒バドレックス』を通す。
相手が引かずに突っ張り、黒バドレックスを安全に着地できない場合は一旦『ドヒドイデ』や『ラッキー』のクッションを挟むことで相手の引きに対しても突っ張りに対しても『とんぼがえり』が安定択となる。
(先行とんぼがえりを軸とした構築の基本戦術)
黒バドレックスミラーやコピーバドレックスへの回答にもなり、前述したラッキーと共に2枚で相手の黒バドレックスを見る動きが強力。
ミラーで高い勝率を維持できたのは間違いなくこのポケモンを悪で使用したことが一因である。
鉢巻ランドロス
技構成 |
じしん |
ストーンエッジ |
ステルスロック |
とんぼがえり |
持ち物 | こだわりハチマキ |
特性 | いかく |
性格 | いじっぱり |
役割 | 対面駒(サイクル駒)/物理AT/受け崩し |
選出率 | 5位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 4 | 252 | 0 | 0 | 0 | 252 |
実数値 | 165 | 216 | 110 | - | 100 | 143 |
A→崩し意識でA特化
S→遅いカイオーガや最速ウオノラゴンの上を取りたいため準速
こちらも前期の『重力ラキダイナ』からの流用個体。
この個体については前期の記事を参照。
変更点の『ばかぢから』→『ステルスロック』についてだが、受けループに対して『ラッキー』の『うたう』が想像の5億倍安定するため、『うたう』→素引き『ステルスロック』→素引き『じゅうりょく うたう』→素引き『じしん』でアドバンテージが取り放題だったため変更。
そこから更に『うたう』→素引き『トリック』→素引き『じゅうりょく うたう』→素引き『じしん』→素引き『うたう』→素引き『アストラルビット』と遂行速度の遅すぎる受けループに対してやりたい放題催眠をバラ撒いていた。
また、『ばかぢから』を切ることで打ち分けできる『メタモン』対策になり、『コピーランドロス』に対して『ラッキー』バックが安定する。
余談
カードゲームの界隈でよく使われる『出張パーツ』という用語がありますがこの『重力ラキランド』はあまりに相性が良く汎用性が高すぎるため、補完枠としてどの軸にも文字通り『出張』することができます。
前期はダイナ軸、今期は黒バド軸に自然と組み込めたためまたこの2体を他の構築に流用する機会があるかもしれません。
襷蝶舞ウルガモス
技構成 |
かえんほうしゃ |
むしのさざめき |
サイコキネシス |
ちょうのまい |
持ち物 | きあいのタスキ |
特性 | ほのおのからだ |
性格 | ひかえめ |
役割 | 対面駒/特殊AT/ストッパー/受け崩し |
選出率 | 6位 |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
努力値 | 0 | 0 | 0 | 252 | 4 | 252 |
実数値 | 160 | 58 | 85 | 205 | 126 | 152 |
CS→行動保証があるためCS振り切り
D→余り(ステルスロック2回踏むと落ちるため、余り4はH推奨)
見かけ上、『ゴリランダー』に強く高耐久悪タイプの受け崩しに参加できる対面駒として採用。
ほぼ選出することが無かったため、あまり語ることは無いが『ムゲンダイナ』軸、『ザシアン』軸等に広く選出していける対面駒。
黒バドレックスを通し辛い『ブラッキー』入りに対しては黒バドレックスに変わって選出することが稀にあった。
『むしのさざめき』が汎用性を欠かず偉い技でみがわりバトン系の展開構築にも自然とストッパーになれる。
より対面駒としてのストッパー性能を上げる場合はどれか技を切って『ふきとばし』を採用するのも良い。
基本選出
(ルールが変わるので簡潔に書きます。)
黒バドヒドラッキー→選出できれば一番安定感がある基本選出
黒バドヒドラオス→ザシアンを縛るポケモン2体+クッション
黒バドラキランド→受け全般やイベルタル軸
(因みにイベルドヒド等のイベルタル軸は重力ラキランドがありえない程刺さるのでイベルタル軸への勝率は100%でした。)
ラオスドヒドラッキー→ミラー
(同速を嫌って黒バドを選出しないことが多い。)
黒バドラオス@1ランドorガモス→カイオーガ軸その他に通る対面選出
YouTube 構築紹介動画
余談
ダイマ無しルールお疲れ様でした。
3期シリーズ通して平均レート2000以上で終わることができ、最終シーズンではかなり満足できる結果が残せました。
S21では『イベルタル』
S22では『ムゲンダイナ』
S23では『黒バドレックス』
とシリーズ通して1体の禁止伝説に依存せず、それぞれの強みを活かして柔軟に環境読みできていた点は自信に繋がりました。
今期は最終日の前々日が土日ということもあり、しっかりと終盤環境と向き合える時間が作れたのも良かったです。
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